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2025年を振り返って

category : メールマガジン2026 2026.1.31 

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2025年はトカラ列島の地震による津波や夏場の豪雨、山火事などの自然災害、大手企業へのサイバー攻撃とランサムウェアによる被害、「2025年今年の漢字」となった熊による被害等が記憶に新しいところではございますが、台風の被害は比較的少なかったように思っております。
2026年は平穏な日々が続き、正常な経済活動や生活が送れることを切に願います。

さて、2025年10月に惜しまれつつ閉会した大阪万博ですが、前評判の逆転例として当初は建設遅延や費用増大への批判が多かったところからの、来場者数累計約2,560万人(一般来場者約2,529万人)を記録し、2005年の愛知万博(約2,205万人)を上回りました。
また、収支について運営費は、チケット販売(約2,200万枚超)やグッズ売上が好調で、最大280億円の黒字と発表されておりました。
当初の「並ばない万博」と言われていた日本国際博覧会協会が掲げた目標はしっかりと裏切られ、入場時の混雑やパヴィリオンの入場を待つ長蛇の列、万博後期に至ってはそもそも入場予約さえ取れず、入場チケットを使用することができず閉幕を迎えた方も身近にいらっしゃいました。

また、公式キャラクターの「ミャクミャク」についても、当初「気持ち悪い」「不気味」といった困惑の声が多くありましたが、最終的には「キモかわいい」と親しまれ、グッズ売上は、2025年8月末時点で約800億円を突破し、当初の予想を大幅に上回る大ヒットとなりました。
色違いのぬいぐるみはレアリティの高さから盗難事件などが発生する事態もありましたが、コラボ商品(ハローキティなど)、カプセルトイなどが特に売れ、「ミャクミャクが付いていれば何でも売れる」状態になっていたようです。
この人気を受け、公式グッズの販売は万博閉幕後も2026年3月末まで延長され、収益は万博の運営費やレガシー(大屋根リング保存費用など)に充当される見込みとのことで、結果として大阪万博の認知度を上げる象徴的な存在になったと感じております。

個人的な分析ですので賛否両論あるかとは思いますが、大阪万博の成功要因の根底としては
①初期期待値の低さからの逆転劇
②1970年の大阪万博(約6,421万人の来場者)を記録した成功例への懐古性(特に年配の方)
③展示物(「大屋根リング」のギネス認定や「本物の至宝」が日本に集結したイタリア館など)や人物(184日皆勤の万博おばあちゃんや福岡県から約600キロの道のりを踏破した「歩いて来たおじいさん」など)、出来事(8月13日夜の交通トラブルによる「オールナイト万博」となった帰宅困難者に対するパヴィリオンの対応や「万博サウナ」や花火大会、ブルーインパルスの展示飛行など)のメディアによる特集や報道の話題性と露出頻度
④新規性への期待値(空飛ぶクルマや人間洗濯機、拍動するiPS心臓と心筋シートなど)
⑤未来食と世界の料理やお土産、グッズなどの物販品とその価格
の5点を挙げさせていただきます。

アブストラクトすると逆転劇・懐古性・話題性・新規性・価値観の5点になるかと思います。
とりわけ逆転劇という点は人が好きなものの1つになるかと思います。
心理学でいわれる「情動の対比」、特にゲインロス効果は、人の評価は一貫性よりも変化(ギャップ)によって大きく左右される心理現象で、最初にマイナス印象を与え、後からプラス印象を与えると、そのプラス評価がより強く印象付けられると言われております。
ミャクミャクがまさにこれに当たると思いますが、万博全体を通してもこの要素は高く含まれていると考えます。

少し拡大解釈になりますが、話術を含む「プレゼン」、特に営業活動やPOP媒体などにこの効果を加えられれば大きなプラス評価を得られる可能性があります。
古来から指示される「起承転結」の「転」はまさにこの効果を意味していると考えます。
商品などの物品やイベント事については後天的についてくるものであると考えますので、先評価や前評判が低いものはある種、この効果を得られることが出来るチャンスであると捉えることが出来ます。
いわゆる「ピンチはチャンス」というやつですが、現時点でも「メリットや良点をブラッシュアップして紹介する」や、「実際のエクスペリエンスが良評価を得られている」ものであれば「話題性と露出頻度」を付加できれば化ける可能性があると一考できます。
よくある口コミなどで「見た目はアレだけど、実際使ってみると良かったです」などはそれを読む人の注意を惹く効果が期待できるという事になります。
もちろん逆転劇は成功して評価されるものですので、ゲインロス効果を考慮するとマイナススタートであることは間違いないため、プラスに転じなければマイナスのままであることを忘れてはいけない「諸刃の剣」であると考えます。

ぜひ皆様も、商品開発や営業プレゼン、イベント企画などでスタートが不安なものであっても人の印象や興味を引き込む「起承転結」や「ゲインロス効果」を狙ってみてはいかがでしょうか?

出典:
・日経クロステック 閉幕1カ月の大阪・関西万博、前評判を覆せた成功要因と課題を即検証 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03403/110700001/
・「気持ち悪い」一転、ミャクミャク人気に 万博の「顔」になった理由 | 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20251012/k00/00m/040/194000c
・「私の中では最高の万博」大阪・関西万博に毎日通った”万博おばあちゃん” https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2025/10/108518.shtml
・博多から徒歩で万博へ 81歳の岡さんが到着 – サンテレビニュース
https://www.sun-tv.co.jp/suntvnews/news/2025/05/08/86851/
・落として、上げて心を掴む!ゲインロス効果とは
https://www.weblab.co.jp/blog/staff/other/15260.html

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