音響味覚(ソニック・シーズニング)
ジメジメとした梅雨の季節がやってきました。
雨の日のお出かけは億劫になり、なんとなく気分も下がってしまいがちです。
「体がだるくて、あまり食欲がわかない・・・」なんて日はありませんか?
実は、そんな梅雨の食卓に、驚きの「隠し味」があるのです。
音の調味料 と呼ばれる『音響味覚(ソニック・シーズニング)』。
現在でも、世界中で研究が進められ、注目を集めている五感の不思議な心理現象です。
今回は、音響味覚について少し調べてみました。
音響味覚とは、聴いている「音」や「音楽」によって、食べ物の味の感じ方が変わるというもので、
なんと、特定の音を聴くだけで、普段のごはんがもっと美味しく、
そして食欲をそそる味わいに変化するのだそうです。
たとえば、高級レストランで、クラシック音楽が流れていることがありますが、
あれは雰囲気を良くするためだけでなく、音響味覚の効果も狙っているのかもしれません。
・「ゆったりしたクラシック」
旨味が深まり、満足感がアップする。
ほかにも、いろいろとピックアップしまとめてみました。
・高音域のBGM(ピアノの高音や風鈴、鳥のさえずりのような音)
甘みを最大で15%ほど強く感じさせ、フルーティーな酸味を際立たせる傾向がある。
軽やかで明るい音は、甘味や舌触りを際立たせる効果がある。
・低音域のBGM(金管楽器の低い音やベースの重低音)
苦みやコク、深い旨味をより強く感じさせる傾向がある。
コーヒーやチョコレートの苦味をより重厚に引き立てる効果がある。
・音楽のテンポ
アップテンポな曲は食事のスピードを速め、味をシャープに(酸味を感じやすく)する。
スローテンポな曲は食事の時間を長引かせる効果があり、
結果として後者の方が風味をより深く味わうことができる。
・環境ノイズ
飛行機の機内のような持続的な「ゴー」というような雑音(ホワイトノイズ)は、
甘みや塩味を感じにくくさせる。
一方で、トマトなどに含まれる「旨味」を強調する効果がある。
などがあるようです。
「サクサク・パリパリ」といった咀嚼音も、脳を刺激して眠っていた食欲を呼び起こす効果があるようです。
日本では昔から、夏のキュウリの丸かじりは水分補給や疲労回復にぴったりと言われている野菜ですが、
あの「パリッ!」という良い音も、無意識のうちに食欲を刺激してくれていたのかもしれませんね。
「本当に音で味が変わるの?」と気になった方は、ぜひ一度、
同じチョコレートを食べながらスマホで「高い音」と「低い音」の曲を聴き比べてみてください。
きっと、自分の舌と耳の不思議なつながりに驚かれると思います。
憂鬱な梅雨も、ほんの少しの工夫で特別な時間に変わります。
今日の食事は、音楽とともに、心と体にたっぷりと栄養を与えてあげてみてはどうでしょうか。
出典:
WIRED「高音の音楽を聴くと、食べ物を甘く感じる:研究結果」
https://wired.jp/2016/07/13/senses-talking-behind-back/
Audio-Technica「音楽と味覚が織りなすフシギな関係。ポップスが中華を、ジャズが寿司を引き立てる」
https://www.audio-technica.co.jp/always-listening/articles/sound-and-taste/








