遺伝子組み換え作物
何かと気ぜわしい歳の瀬を迎えるころとなりました。
毎年振り返るとあっという間の1年です。
世相を表す感じ漢字を12月12日の「漢字の日」に発表してくれますね。2007年は「偽」 …でした。
なぜ、12月12日 漢字の日?
それは 「1(いい)2(じ)1(いち)2(じ)」=「いい字1字」の語呂合わせからです。
今年は、 食品の品質や薬物混入問題など食の安全が揺らいだ1年でした。
他にも色々とありましたが…。2008年は何でしょうね
皆様方には本年も大変お世話になり有難うございました。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。
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激動の2008年、前半のサブプライムや食料・石油などの資源の高騰はすべて投機マネーによるもので、後半それが崩れ100年に1回といわれるような事態になり、食料や石油などの価格は下落していますが、このままでは世界的な人口増加などにより、食料やエネルギーが世界的に不足することが明らかであります。
そして注目を集めているのが遺伝子組み換え作物があります。
これまで遺伝子組み換え作物は、病気や害虫そして収穫適期の拡大と保存性の向上など生産者や流通業者の負担を減少させる目的のものがほとんどでありましたが、栄養や薬効成分を加えて消費者に利点が見えるものの開発が進んでいます。
その中で現在、少し一般的になってきたのがオレイン酸高含有遺伝子組み換え大豆があります。
また、開発中のものには、日本の産業技術総合研究所で進んでいるインターフェロンを含む苺などがあります。
(詳細はホームページよりごらん下さい。:
http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol07_08/special/p14.html)
その他にアルツハイマー病を防ぐ米、ビタミンAを大量に含んだ米、
糖尿病になりにくい米、花粉症を低減する米など、“食べる薬”の開発が進んでいます。
このようなものは、体が除々に慣れてくるので副作用が少なく、効果的であろうとされていますが、薬効成分があると臨床実験が必要となり費用も時間もかかり、実用化までには多数の乗り越えないといけない壁があります。
今回は主に薬効成分・栄養付加などを取り上げましたが、その他に環境耐性やバイオエタノール・バイオプラスティックの生産効率向上のための遺伝子組み換え作物の開発が進んでいます。
これらは、世界が抱える問題を解決してくれるかもしれませんが、消費者の中には、健康や環境を不安視する声が多くあり、素直に消費者が受け入れてくるかは疑問符が付きます。
しかし、この遺伝子組み換え技術は、日本の農業あるいは産業も変えるパワーを秘めている部門と私自身は思っております。日本政府と優秀な企業とでスクラムを組み2009年度は、消費者にとっても企業にとっても明るい話題が出てくることを切に願います。