食のワールドカップ
暦の上では春とはいえ、余寒の続く毎日です。
不況のニュースがあとを絶たなく津波のように押し寄せてきます。
巣篭もり消費の方が増え財布のひもはますます硬くなっています。
そういう私もその一人です。
インフルエンザが猛威をふるい加湿がいかに大事か思い知りました。
部屋の壁際のカビの発生を恐れていた私は、予防接種をしているからとあなどり加湿を怠っておりました。
すると娘がインフルエンザに…。
まだまだ、恐るべきインフルエンザです。皆様もどうか気をつけて下さい。
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突然ですが、ワールドカップと言えば、何を連想するでしょう??
ほとんどの方が先日、最終予選のヤマ場を迎えたサッカーをイメージされたのではないでしょうか。
他にも、柔道、バレーボール、ラグビー、競泳、スキーのジャンプやモーグル、アイススケートやスピードスケート、スノーボードなど、様々な競技をイメージされたかもしれません。
そんなワールドカップが洋菓子、パン作りにおいて実施されていることをご存知ですか?
今回は、その2つのワールドカップに関してご紹介します。
洋菓子のワールドカップは、ワールドペストリーチームチャンピオンシップという名称で2002年から始まり、2年に1度アメリカで実施されています。
各国の代表3人が、アメ細工部門、チョコレート細工部門と味覚審査部門(アントルメ(料理菓子)、
プチガトー(小さなお菓子)各3種、アントルメグラッセ(冷菓)、アシェットデセール(皿盛りの菓子)、
チョコレートボンボン(美味しい一口チョコレート)の計9種)
を2日間、13時間の中で決められたブース、機械、材料を用いて作成し競います。
他の大会と比べ、細工の技術性、デザイン性よりも味覚にウェイトが置かれて審査されています。
日本は第1回の2002年から参加しており、成績は、2002年第5位、2004年第4位、2006年第2位、2008年第2位
と素晴らしい結果を残しています。
次回は2010年の7月にアメリカで実施されます。
パンのワールドカップは、クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー(ベーカリーワールドカップ)という名称で
1992年から始まり、4年に1度(前回までは3年に1度、当初は2年に1度)フランスのパリで実施されています。
各国3人で構成され世界から12カ国のチームが参加し、与えられたブース、材料で8時間以内に決められた品目を作成し、技術性、スピード、芸術性を競います。品目は、
①パンスペシオ(穀粉、 イースト、水、塩だけで作るパン)
②ヴィエノワズリー(クロワッサンやデニッシュ、ブリオッシュ等の発酵生地で作るパン)
③パンサレ(サンドイッチ等の調理パン類:メンバー3人で作成)
④飾りパン
の4種類になります。
日本は1994年から参加しており、成績は第3位で、その後は1996年第4位、1999年第3位、2002年優勝!
2005年第3位、2008年第6位と素晴らしい成績を残しています。
次回は2012年の3月にフランスで実施される予定です。
しかし、前回は入賞を逃してしまい(入賞は第3位まで)、シード権を逃した為、今回は本戦出場の為に2011年に実施されるアジア予選を勝ち抜かねばなりません。
この2つのワールドカップの国内代表最終選考会が、今月大阪で実施される「モバックショウ2009」において実施されます。
ワールドペストリーチームチャンピオンシップはアメ細工部門、チョコレート部門、味覚部門から各1名が、ベーカリーワールドカップはパン部門、ヴィエノワズリー部門、飾りパン部門の各部門から1名が選出されます。
どちらも厳しい予選を勝ち抜いた選考者の熱い戦いが行われ、JAPANメンバーが決定します。
選考者の方が実際に作業を実施しているところ、作成された作品を見ることもできます。
アメ細工部門、チョコレート細工部門の作品は、お菓子でこんなものが出来るの?
というような作品ばかりで、飾りパンに関しては、食べることは出来なくなってしまっていますが、
本当にパンで出来ているの?と思うようなものばかりです。
選考の合間には、過去のワールドカップに出場された方によるデモンストレーションもあり、運が良ければ試食することができるかも…
こういった大会に関して知っておられる方はそう多くないと思います。
日本の洋菓子、パン作りの鉄人とも呼べる方の競演が見ることができる機会はそうありません。
お時間のある方は足を運んでみてはどうでしょうか??