ガレット
花冷えの続くこの数日、早く暖かくなってほしいですね。
先日、兼六園菊桜をTVでみました。
金沢の兼六園にある「兼六園菊桜」です。
先代の「兼六園菊桜」は、国の天然記念物でしたが、残念ながら、1970年に枯死しました。
現在の兼六園に植えられているのは、佐野籐右衛門さんらの努力の賜物によって、
先代の枝から「接ぎ木」によって増殖されたものです。
いまは、国の天然記念物ではないそうです。
菊桜は八重桜の類ですが、「兼六園菊桜」は花弁が250枚くらいあり、
また、年とともに多くなる傾向をもつということです。
外側の花弁が淡紅色で、中心部は濃紅色です。
花が終わったときに、花弁が散るのではなく、花柄ごとポロリと落ちることも特長とされています。
すごいですね。一度、この目で見に行きたいです。
年度初めのこの季節、みなぎる生命力を感じます。
年を重ねるごとにパワーアップしましょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
皆様はガレットについてご存知でしょうか?
ガレットとは、そば粉を使用したクレープを意味することが多いですが、「円形で平たく焼いたもの」が本来の意味となります。
そのため、同じガレットでもじゃがいもを使用したものやクッキー、さらにはアーモンドクリームの入った
「ガレット・デ・ロワ」などもガレットと指します。(お菓子関連では「ガレット・デ・ロワ」等が有名かもしれません)
ただ、ガレットといえばそば粉を使用したクレープさすことが多いのは、フランス・ブルターニュ地方の郷土料理で歴史的な伝統料理ため主食として食べていた時代が長く続いたのが理由です。
ちなみに、通常小麦粉を使用するクレープが食べられ始めるのはガレットより後のことになります。
一般には、
ガレット生地=そばが原料でしょっぱい
クレープ生地=小麦が原料で甘い
で区別されますが、クレープ生地に塩味をつけて軽食として食べる場合もありますし、逆にガレット生地に甘く味付けをしデザートして出される場合もあります。
作り方は、基本的にクレープと同じですが、そば粉、水、塩、卵が基の材料となり、
片面だけを焼くところが違います。
そこに、卵を割り込み、目玉焼き状態で火を通し、チーズ、ハムなどをのせて4辺を折って食べるのが主流です。
ただ、店内で食べる場合は卵の黄身をつぶさないことが多いですが
テイクアウトや市場で売られたりするものについては卵の黄身をつぶして、丸めることもあります。
ガレットの味の特徴といえば何といってもそばの香ばしさにあります。
そばの生地が焼き上がることによってそば独特の風味が引き出されます。
その中に含まれる、卵とチーズととろとろ感が少しパリッとした生地とよく合います。
シードルもしくはカルヴァドスを飲むのがよく合うといわれています。
このように、フランスとくにブルターニュ地方では広く食されているガレットですが
日本でも何点かガレットを出されているお店もあります。
ただ、あまりガレットは知られていないように思えます。
理由としては、私見ですが2点あると思います。
(1)ガレット生地
クレープ生地は仕込んでから30分ぐらい寝かせて馴染ませますが、ガレット生地は仕込んで一晩かけて寝かせて馴染ませるため時間がかかるのと、生地の粘度を付けるのも一晩寝かせるため調整するのが難しいので意外に手間がかかります。
(2)価格
フランスでは手頃に買える(安くて3ユーロ程度)ですが、日本では、そば粉の価格自体が高いためか単品でも最低700円ぐらいで少し高い印象があります。ランチとしてセットで頼むと2,000円は超えます。
普段食べる昼食としては少々高いです。
その他いろいろ知られていない理由はあるかと思います。
ただ、秘かなブームとしてお店も増えていますので、幅広く知られる時も近いのではないかと思います。