訳あり食品
もうまもなく梅雨はあけ、草木も枯れ果てるような暑さの夏がやってきますね。
2009年7月22日は国内では46年ぶりとなる皆既日食(月が太陽を完全に覆ってしまう現象)が鹿児島県のトカラ列島などで見られ、全国各地でも好条件の部分日食となります。
しかも今世紀最長の6分という長さとのこと。
日本で、次に起こるのは、26年後の2035年という、とても希少な天体イベントです。
私も忘れずに部分日食を見ようと決めています。絶対に晴れてほしいですね。
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現在、世界経済が不況に陥っています。
2009年大きく落ち込んだ経済状況に国、企業、消費者、非常に多くの人が四苦八苦しているかと思います。
そんな不況を背景に、最近インターネット上やマスコミなどで大きく取り沙汰されているキーワードがあります。
「わけあり」というキーワードでインターネット上を検索すると非常に多くのサイトがピックアップされます。
ある検索サイトでの結果として、下記の結果がはじき出されました。
わけあり の検索結果 約 31,100,000 件
ヒトが生きていく上で必ず必要な食の業界を中心に、賞味期限が迫ったり、規格外だったりする食品を割安で販売する動きが日本全国に広がっています。
これらは「訳あり」食品とも呼ばれ、インターネット通販に加え、専門の飲食店も登場しているようです。
全国で年間2000万トンにも上るといわれる食品廃棄物の減量にもつながるだけに、消費者の財布と地球環境に優しいビジネスとして注目を集めています。
どういったものが訳あり食品になるのか?
商品の説明を見てみると、脚の折れたカニや一部に虫食いや傷みがあるような野菜といったものが訳あり食品となっているようです。
訳あり食品を食材として提供している飲食店では「食べられるものを捨てるのはもったいない。きちんと調理すれば、品質も味も正規品に劣らないことを知ってほしい」とアピールしています。
普通であればマイナスイメージの強い「訳あり」という言葉が、安売り商品の代名詞になったのはここ最近のようです。火付け役はネット通販であると分析している方がいらっしゃいます。
訳あり商品のバイヤー担当者は、「『わけあり』という言葉でネット検索して購入する人もいる。
訳あり効果は大きい」と驚いているそうです。
不況で節約意識が浸透していることもあり、関心は高く、食品廃棄物の減量にも繋がるだけにエコの観点から、
食物を大事にする機運を高めたいと話していたそうです。
さて、最近のトピックスとして、コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンが、消費期限が近づいた弁当などをフランチャイズチェーン(FC)加盟店が値引きして売る「見切り販売」を不当に制限したとして、公正取引委員会は6月22日、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)で同社に排除措置命令を出しました。
命令は見切り販売を可能にするガイドラインなどを整備するように求めたそうです。
公正取引委員会のこの判断はコンビニ業界で定着する全国一律的な定価販売のあり方に大きな影響を与えそうな気がします。
ある種このお弁当を値引きして売るのも訳ありになるのではないでしょうか?
また、食品だけに留まらず訳ありという言葉は今夏のボーナスの使い道にも登場したようです。
約100のボーナスの使い道選択肢の中から形崩れをした訳あり商品などがトップ10に入ったようです。
インターネットだけではなく、百貨店の一部でも賞味期限が迫っていたり、デザインの変更で市場に出せなくなったりと、通常は販売していない“訳あり”の食品を集めた「『もったいない』食品特別セール」を始めているところもあるようです。
このように、訳ありは不況を背景に、通販を中心に注目され、さまざまなところで活躍しているようです。
しかし、訳ありを背景にいずれ頭目を表す要素として、訳ありという言葉に頼った「なし崩し現象」が起きないかというのが心配です。
訳ありと言って普通の値段で取引されていたり、訳ありだからと言って製造責任や販売責任を問われるような商品を取引したりすることがあってはならないと思います。
購入者側の厳しい目と、販売者側のモラルの釣り合いが今後重要になってくるかと思います。
不況の中に見せたエコと節約意識が良い方向に進んでいくことを願います。