50℃洗い
category : メールマガジン2013 2013.6.7
数年前から巷でささやかれている50℃洗い。
昨年頃から各種メディアへの露出も増えているようです。
今回はそんなに騒がれるほどの効果があるのか、実験してみたいと思います。
いずれも実験数は1個のため、あくまでも”参考”程度にとどめ置き下さい。
処理条件
水温50℃に5分浸漬、冷やしてから試食評価
バレイショ
予想:発芽抑制、ほくほく感向上
結果:×
差は見られませんでした。浸漬時間が不足していたのかもしれません。
リンゴ(サンふじ)
予想:甘味向上
結果:◎
甘くなりましたが、個体差の可能性もあります。
Brixは12→13でした。
レタス
予想:しゃきしゃきする、色合いが良くなる
結果:△
変わったという意見とそうでもないという意見とに分かれました。
個人的には差があると思います。
バナナ
予想:甘味向上、日持ち向上
結果:△
甘くなったような・・・という程度の差でした。
Brixは測定できず。
りんごやバナナが甘くなるのは、酵素の至適温度が40℃前後のため、酵素活性が上がることが、原因かと思います。
また、50℃で数分では芯温50℃に達していないため、差が小さかった可能性があります。
芯温が50℃に達するまで浸漬すると、より差が出るかもしれません。
工場への導入は、ラインの水温を50℃程度にできれば、可能かもしれません。
もし、味の違いを感じられ、コスト面での折り合いがつけば、導入を検討してみても良いのではないでしょうか。