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日本人がグルメな理由

category : メールマガジン2023 2023.4.30 

今年は桜の開花が例年より早く、私どもが住む地域では、桜も散り、温かい日々が多くなっておりますが、
皆様のお住いの地域ではいかがでしょうか。
桜と言えば『日本』を代表する花ですが、『日本人』を代表する世界に誇れる特長として、
“日本人はグルメである”と、個人的にいつも思っております。
ではなぜ日本人はグルメになったのか?これも個人的な意見になりますが、
そこにはこちらも日本が世界に誇る文化である『漫画』の影響が多大では無いでしょうか。

古くは、1970年代の『包丁人味平』(料理で対決し、審査員がいて…という手法が
既に確立しております。)や、80年代から始まるグルメ漫画の金字塔である『美味しんぼ』、
私の子供時代にドンピシャでグルメに目覚めさせてくれた『ミスター味っ子』、
今でも30年以上続く『クッキングパパ』などの有名グルメ漫画から、
現在では、ドラマでも話題になった『孤独のグルメ』やLGBTQなどの問題も書かれる
『きのう何食べた?』や、人気ジャンルである異世界ものと絡めたグルメ漫画
(『とんでもスキルで異世界放浪めし』などが有りますね)なども多数あり、
奇天烈なものも含めて、グルメ、食品を題材に多岐に渡ったジャンルにおいて『グルメ漫画』が
日本には存在します。これほどまでにグルメ漫画が世の中にあふれている国は日本以外には
無いでしょうし、グルメ漫画を一度も見たことが無いという日本人は少ないのでは無いでしょうか。
そしてグルメ漫画は料理を提供する、作る側にも多くの影響を与えているようで、
あるテレビ番組で有名カレー店の店主が「美味しんぼ24巻:カレー勝負を読んで、インドカレーに興味を
持ちカレー店を始めるにいたりました。美味しんぼ24巻は私のカレー作りのバイブルであり人生に多大な
影響を与えた巻です。」と話しておりました。このカレー店がどこだったかは全く覚えていないのですが、
このエピソードだけははっきりと覚えていました。というのも、私自身が子供の時、この『美味しんぼ24巻』の
影響でインドカレーに非常に興味を持ち、ガラムマサラや、チャツネ、ギーといった言葉を覚え、
自宅にクミンなどのスパイスを揃え、ルーを使わず初めてスパイスからインドカレーを自作し、
それから何度も作り、単行本が黄色くカレー色になるくらい、読み込んで参考にした私の中のカレーの目覚め、
本格料理の目覚め、人生に彩りと探求心というスパイスを与えてくれた最高の料理本だったからです。

このように日本では
【多くのグルメ漫画が作られる】→【子供時代の多感な時期にそれを読む】→【グルメな大人になる】
と特に80年代以降に子供時代を過ごした世代においてはグルメ漫画が多大な影響を与え、
『食にうるさい大人になった』という経験をお持ちの方は多いのでは無いでしょうか。

又、これも個人的な意見になってしまうのですが、グルメ漫画の料理の描写、食べた感想など
料理を美味しそうに見せる表現として非常に優れていると思っております。
見開きページなどで大きく料理をわかりやすく見せ、それに様々な言葉で味を表現し、
読み手に味を想像させ、よだれをあふれださせる…漫画は料理を美味しそうに表現させる
有力な手段ではないでしょうか。(アニメなどの動画よりも漫画の静止画の方が美味しく見えるのは
私だけでしょうか。)

現在漫画はスマホの普及などにより、紙媒体を離れ、スマホ画面上が主流となってきたり、
日本や韓国などの漫画アプリの普及も有り、世界への発信が容易となっている環境も有り
より手軽になるとともに、漫画家になるハードルも下がったことにより、漫画家の数も増えてきています。
又、それと共に描画のデジタル化によって画力、表現力のレベルも大きく上がっており、
漫画家の誰もが一定のレベルを表現できるようになってきました。
ならば食品企業側としても、影響を与える漫画をもっと広告として使用し、
自社商品の宣伝としての漫画を作成してもらう、色々な媒体で掛かる広告費用よりも
手軽に漫画家に漫画を描いてもらい、数多く出ている漫画アプリなどで
ステマにならないように『広告である旨』をきっちり明記した上で、
掲載してもらうといった方法が効果的ではないでしょうか。
3~4ページの漫画であればよく見かけますが、本格的な何話もあるような、
広告漫画は、味の素社の『かくし味太郎が行く!』以外あまり知りません。
こういった漫画を利用した広告活動というのは今ならば安価で広告効果の高い、優れた広告・宣伝に
なるのでは無いでしょうか。お取り寄せを中心とする会社が、毎週お勧めするお取り寄せグルメを
漫画で紹介する。アプリ上なので、クリックなどをするとそれが直接購入できる
というように広告手段として、漫画を作るというのは面白い方法ではないかと考えております。
(このような広告を出すのも面白いのでは無いかと思っておりましたら、
『おとりよせ王子』というお取り寄せに特化した漫画が既に出ており、
毎回実際にお取り寄せ可能な商品を漫画で描いて見せているものもありました。)

最近、20年以上も前に『美味しんぼ』に取り上げられたことを、今でも宣伝している
飲食店に入りました。漫画における宣伝広告効果の息の長さと信頼感を実感しました。

youtubeやインスタグラムの次は『漫画』が広告宣伝として一般的になるかも知れません。
その時は必ず広告ということがわかるように明確に表示しましょうね。

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