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伝統食品と表示の問題

category : メールマガジン2022 2022.12.31 

先月末から開始された、2022FIFAワールドカップのカタール大会もいよいよ来週には決勝が行われます。
このメールを書いている時点では、日本がどこまで進出できているのかは全くわかりません。
まだ残っているかもしれませんね!
大会にあわせたグルメフェアとしては、開催国のカタールの料理はあまり見かけておらず、
どちらかというと日本の対戦国の料理を食べて盛り上がろう!という感じが多いのかなとは現時点では思っています。
勝ち進めば進むほど、色んな海外の国の料理を知ることができるかも…。
決勝が終われば、あと少しで2022年も終わりとなるので、忙しい時期だと思いますが、楽しみながら年越しに向けて邁進したいと思います。

1か月ほど前、愛媛の伝統食品の「麦みそ」でちょっとした騒動があったのをご存じでしょうか。
この「麦みそ」は、大豆を使用せずに麦こうじと食塩で作られるものですが、
一括表示の品名に「麦みそ(発酵調味料)」と記載があり、商品名としても「麦みそ」と表示しています。
その為、食品表示法と景品表示法における優良誤認で県から指導の対象になったものです。
これが、指導を受けたメーカーがSNSでそのことを発信。
インフルエンサ―の影響もあり拡大されると、県で再協議がなされ、
景品表示法による優良誤認の指導は取り消し、食品表示法については引き続き協議を続ける、ということになりました。

食品表示法で「みそ」は定義されていますが、この内容は公布された2015年から変更はされていません。
食品表示法に関するパブリックコメントを募集している際に、
この辺りの話が出てくればよかったのですが、出ることなく進み公布から7年近く指導が入らなかったのに、
急に指導が入ったことも騒動になる原因だったのかなと思います。
個人的な意見としては、今年に入り「みそ」のJAS規格が制定されたことにより、
県としてもより厳格に検査等をするようになったのかも、とは思ったりしています。

こういった法律等からのイレギュラーは日本の食品では少なくなく、
特例のような形で認められているようになったものも過去に少なくありません。
・マヨネーズ(原料としての蜂蜜使用が認められていなかったが、認められた)
・沖縄そば(原料にそば粉を使用していないが「そば」と表現できるようになった)
等がありますので「麦みそ」についても、今後は何かしらのルールが設けられるのではないかとは思っています。

改正した法律の例にもあげたように、現在の食品表示法の条件にあてはまならない、
誤認しかねないような伝統食品や、その地方での呼称は少なからずあります。
現在は、そういった食品を見つけてきて全国発売につなげていく機会もフェア等を通じてみかけるようになってきています。
魅力ある商品を提供し、幅広く知って頂くことは多いにすべきことだと思います。
ただ、そこで法律を遵守していないとせっかくの機会が騒動になってしまいますので、
すぐに販売、だけではなくきちんと表示等の内容も把握して販売を進めて頂ければと思います。
先日、室蘭やきとりを美味しく頂きながらそんなことも少し考えていました。

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