正しい情報から考えるメリット・デメリット
東京オリンピックが終わり、2回目の梅雨のような大雨があり、パラリンピックも
先日終了と、先月は激動の1カ月だったかなと思います。
この梅雨のような大雨の後からまた暑くなり9月以降も続くもの、と思いきや
一気に秋を感じさせる気候になり、朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきました。
とはいえ、マスクが必要な生活においてはお昼の暑さはまだつらいものが
あります。引き続き熱中症対策も必要かなと思っています。
新型コロナウイルスの感染予防の1つとして進められているワクチン接種があります。
既に2回の接種を終えて2週間経過された方や、まだ未接種の方もいらっしゃる
かと思います。
このワクチン接種に関しては、義務ではなく各個人の判断となりますが、そのワクチン接種
に関する様々な情報がインターネットやSNS、雑誌等で見る機会も多いかと思いますが、
非常に多岐にわたっており、その内容も玉石混交になっている状態です。
いわゆるフェイクと呼ばれるような情報がさも事実かのようにも拡散しており、
専門家ではない私達にとっては、どの情報がフェイクであるかどうかの判断も
正直難しい所もあるかと思っています。目にした情報が全てそのまま正しいと思いこまず、
最近良く聞く【エビデンス】が何であるかまで、きちんと把握した上で判断することが
大事なのではないでしょうか。
このワクチン接種は前述の通り、義務ではありませんので正しい情報を把握した上で、
接種するメリットやデメリット等を総合的に考えて各個人で判断頂ければと思います。
このような情報が玉石混交している、ということを食品業界で考えてみると、食品添加物に関する情報では無いでしょうか。
少しでも使用されているだけで、体に非常に悪いといった情報も散見され、未だにアンケート等
を国がとった結果においても、「食品添加物が含まれていないものを購入する」と、食品添加物が
良くないというイメージの傾向が強い状況です。
一応私達も専門家を自負しても良いと思うので、何故そのようなイメージが無くならない
のかを改めて考えてみました。
理由としては
・過去に情報として出された悪いイメージが、現在も同じ情報、最新の情報として利用されている。
・そのイメージを忌避しようとしたメーカーの表現等が、過去に行ったはずなのにイメージとして
定着化しており、現在も同様の取り組みをしていると思われる
・先行して忌避しようとしたメーカーの取り組みの印象が強く、後発のメーカーも同じ表現を
使用するケースが多く、結果として表現が利用され続ける
・悪いイメージを出した際のエビデンスとするものが古い情報である。あるいは不十分な情報である。
以上のような所でしょうか。
情報の中には、過去の話を今もさも起きているような表現も見受けられます。もちろんこれは
逆のパターン(安全と思っていたものが安全ではなかった)もあり得ます。
そういった情報を整理して、最新にアップデートした形で消費者の方に正しく提供していくことが
食品添加物のイメージを変えていくことになるのではないかな、と思います。
また、一般的に使用される食品添加物を、メーカー努力で使用せずに提供出来るようになった商品もあります。
こういったものまで否定しまいかねないので、その部分で誤解を与えない表現が使用できるように
食品添加物に『否定的な情報を排除する』だけではなく、『別の視点からの情報の提供の仕方』も考えないと
いけないと思います。
わかっているからこそ、情報を正確に伝達することを余計に難しく感じてしまいますが…。
現在、食品添加物の使用表示に関するガイドライン検討会が進んでいますが、その内容に沿って
正しい情報を提供することで、食品添加物を使用することでのメリット、デメリット
が何であるかをきちんと理解して、メーカー、消費者共に不利益のないように商品紹介され、
提供されることを願います。