MaaSが食品業界へ与える影響
長梅雨で冷夏が心配されていましたが、酷暑となりました。
残暑も厳しく、マスクをしていると体温が上がりやすく熱中症のリスクが高まります。
体温の上昇には気を付けたいです。
少し前になりますが、トヨタがCES2020(2020年1月)で町を作る構想を発表しました。
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/31170943.html
その中で重要になってくるものが、自動運転、モビリティ・アズ・ア・サービス(MaaS)、パーソナルモビリティなどであると位置づけられていました。
その中でも今回はMaaS(マース)に注目し、取り上げてみたいと思います。
MaaSとはMobility as a Serviceの略で「サービスとしての移動手段」という意味です。
あらゆる交通手段(電車、バス、タクシー、レンタカー、カーシェア、シェアサイクル・・・など)を情報通信技術を使ってまとめ、連続的に運用・利用できるようにするためのサービスです。
例えば会社から自宅までの経路を検索すると、会社の前から会社の最寄駅までは同じような時間に帰宅する数名とタクシーをシェアして移動し、自宅の最寄り駅からはシェアサイクルをレンタルして帰るというような経路間の移動手段を一括して提案し、予約、支払いができるようになるようです。
運輸サービスをこれまでよりも低価格で提供できることから、現在は主に自家用車頼りの地域での運輸サービス拡充を目的に導入又は、導入を検討している事例が多いようです。
次にMaaSが導入されることで、食品業界にどのような影響がありそうか考えてみました。
MaaSを利用することで、消費者の下記の情報が取得できるようになります。
・現在地
・目的地
・経路ごとの通過予定時間
時間と場所を把握できますので、まず思いつくのは荷物の受け渡しが簡単になることです。
例えばお昼休みに予約した惣菜やスーパーのECサイトで購入した物品、宅配物を最寄り駅で受け取ったり、レンタカーやシェアカーを使うのであれば事前に積み込んでおくこともできるでしょう。
他にはピンポイントのクーポンや広告配信が可能になります。
例えばスーパーのタイムセールの広告を配信することもできるでしょうし、その日の仕入れや売り上げ状況にもとづいてタイムリーなクーポンの配信も可能となります。
現在もそれぞれが単独のサービスとしては存在していますが、それらを1つのサービス上で一括して提案できることが強みではないかと思います。
従来は予約時に時間を指定し、その時間に消費者が合わせる必要がありました。
しかし、消費者の行動を予測できるので、サービス提供者側が消費者に時間を合わせるように変わっていくのではないかと考えています。
フィンランドの首都ヘルシンキではWhim(ウィム)が2016年にサービスを開始し、公共交通機関の利用者増、自家用車の利用者減という成果を挙げています。
私の見た限りでは、交通分野のみでの連携になっているようで、他業態との連携はこれからのようです。
サービスが広がるほど、他のサービスと差をつけるため他業態との連携が増えると予想しています。
日本では2020年がMaaS元年ともいわれており、これからの拡大が期待されています。
皆さんもどのようなことができそうか考え、貴社の事業とMaaSがどのように関われそうかをぜひ検討してみてください。
参考資料:
MaaS (モビリティ・アズ・ア・サービス) について
https://www.mlit.go.jp/pri/kikanshi/pdf/2018/69_1.pdf