朝ごはん
蒸し暑い夏は過ぎましたが、まだまだ残暑が続いています。
9月は台風などで気候の変動が大きく、体調を崩された方もいると思います。
丈夫で健康的な体を作るには、規則正しい生活リズムが大切です。
皆さんは、毎日朝ごはんを食べていますか?
「朝は忙しくて食べる時間が取れない」
「ギリギリまで寝ていたいので食べない」
などの理由でついつい朝ごはんを抜いてしまっている人もいるのではないでしょうか。
多くの調査で、朝ごはんは一般的に脳や体、心に良い影響を及ぼすと言われています。
そこで、具体的にどういったメリットがあるのかを調べてみました。
——————————————————————————————————
■脳や体の働きを活発にする
起床時は、睡眠中の脳の活動によりエネルギーが不足し、体温も低下している状態です。
つまり朝食を抜くということは、エネルギー不足かつエネルギー代謝が低いまま1日をスタートしてしまうことになります。
朝食には、体温を上昇させて脳や体をウォーミングアップさせる効果があります。
ただ、時間が無いからと簡単に済ませてしまうのではなく、
栄養バランスを考えて、よく噛んで食べることが大切だそうです。
朝食の際に「炭水化物」「たんぱく質」「ビタミンやミネラル」を摂ると良いとされており、
それぞれに下記の役割があります。
◎炭水化物
朝食にご飯やパンなどの炭水化物を取り入れることで、
脳のエネルギー源となる「ブドウ糖」が摂取できます。
脳に十分なエネルギーを補給することで、集中力アップに繋がります。
◎たんぱく質
肉や魚、牛乳や卵などに含まれるたんぱく質は、筋肉や臓器を作る栄養素のひとつです。
体内時計の調整や体温上昇に働きかけます。
◎ビタミンやミネラル
野菜や果物、海藻類にあるビタミンやミネラルなどは
脳がブドウ糖を消費する時に必要となります。
栄養バランスの良い朝食を摂ることで、
不足していたエネルギーの補給・体温の上昇・体内時計の調整ができ、
勉強や仕事の効率アップが期待できます。
■健康維持にも繋がる
朝食を摂り、生活リズムを整えることで心身の健康面に様々なメリットがあります。
◎睡眠の質の向上
体内時計は、一日単位で体温や血圧、睡眠などを調整しています。
体内時計を調整し、体内リズムを整えることで、
夜にメラトニンという睡眠ホルモンが分泌され、自然と眠りにつくことができます。
◎便秘の解消
食事を摂ることで大腸の動きが活発になり、腸内の便を送り出そうとします。
この腸の働きは1日に何度も生じるものですが、朝食後が最も強く反応するそうです。
朝食を習慣づけることに加え、便秘に効く食品を摂り入れることで
より高い効果が期待できるでしょう。
◎生活習慣病の発症リスクの軽減
朝食を抜く習慣は生活習慣病のリスクを高めてしまうそうです。
文部科学省「食生活学習教材」によると、
朝食欠食は肥満や高脂血症の誘因となり、高血圧や糖尿病にも繋がるそうです。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/eiyou/syokuseikatsu/kyouzai06/011.pdf
また、朝食を抜くと昼食まで空腹状態が続き、
ついつい食べる量が増えてしまう人も多いのではないでしょうか。
空腹状態でいきなりご飯やパンなどの糖質主体の食べ物をたくさん摂ると、
血糖値が一気に上昇してしまい、その血糖値を下げようとインスリンが過剰分泌されてしまいます。
■学力・体力の向上
朝食を摂る習慣は、学力や体力の向上にも貢献していることがわかっています。
◎学力
文部科学省「令和5年度 全国学力・学習状況調査」によると、
朝食を摂る習慣がある子どもは、朝食を摂る習慣がない子どもに比べて
平均正答率が高い傾向があることがわかっています。
https://www.nier.go.jp/23chousakekkahoukoku/report/data/23qn_k.pdf
◎体力
スポーツ庁「令和4年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によると、
小・中学校の男女ともに体力合計点が低下している要因のひとつとして、
朝食欠食などの生活習慣の変化が挙げられています。
https://www.mext.go.jp/sports/content/20221223-spt_sseisaku02-000026462_2.pdf
朝食を摂り、脳や体の働きを活発化させて1日をスタートすることが、
学力と体力の向上に繋がると考えられます。
——————————————————————————————————
普段何気なく食べている朝ごはんですが、
調べてみると私たちの体にとって良いこと尽くしでした。
「毎朝ゆっくりと時間を取って、栄養バランスの良い朝ごはんを食べる」
ことが理想ですが、なかなかそんな優雅な朝を過ごせないのが現実です。
栄養を詰め込んだ具材入りおにぎりを夜のうちに作っておくなど工夫すると、
忙しい朝でも、お手軽に、栄養バランスの良い朝ごはんを食べられそうですね。
時間のある朝には、普段とちょっと違った献立を考えてお家で食べるのも良いですし、
朝食を提供している喫茶店やチェーン店などに出向くのもリフレッシュできそうです。
朝ごはんを食べる習慣をつけて、心身ともに健康な毎日を送りましょう。
(参考記事)
・「早寝早起き朝ごはん」全国協議会
https://www.hayanehayaoki.jp/about.html
・ヘル酢タス「朝ごはんはなぜ重要?」
https://www.tamanoi.co.jp/healthtasu/breakfast-effect/
・株式会社 明治「朝ごはんの大切さについて」
https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/exp/diagnosis/tyousyoku/
・サントリーウエルネス株式会社「朝食を摂るメリットとは?」
https://www.suntory-kenko.com/column2/article/8315/
・味の素株式会社「朝食の重要性」
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/nutrition/myhealth/meal/breakfast/